仲の良い兄弟姉妹が羨ましい

僕には姉が一人います。

両親ともども一緒に暮らしていた頃でさえ、あまり触れ合うことはありませんでした。

家では寡黙で、何を考えているか分からないような人でした。

僕との関係は希薄で、一日一言言葉を交わすかどうか。

特に意識していたわけでもありません。意図的に互いを避けていたわけでもありません。

ただ、お互い無干渉、興味なし…といった具合でした。

今にして思えば、何故ぼくらはそういう関係に終始していたのか不思議です。

周囲の友人の兄弟姉妹はそれこそ身内という特別な関係の中で仲良くやっているようでした。

何故ぼくと姉はそうはいかなかったのか?

当時はさして思い考えるには至らなかった事も、今思い返すと懐疑して蟠りが出来る程です。

きっと見えない境界線を挟んでいた。

そしてその境界線に名前を付けるとしたら、それは無関心…ぐらいしか思いつきません。

姉はよく自室に籠り、本やテレビをみて、自分の時間を大切にするような人でした。

代わって僕と言えば、外に飛び出して時間を潰していました。

当時の僕の夢は冒険家で、大人になったら世界を見て回りたいという願いを秘めてました。

しかし、条理とは実に面白いもので、

インドア派だった姉は海洋大時代に船で世界を巡り、アウトドア派だった僕は格安ツアーでアジアを点々と少々訪れた位です。

僕にも世界にも興味なさげな振る舞いをしていた姉は僕の願いを代行していたのです。

20代前半にして船で世界一周を成し遂げてしまった姉を、羨望と嫉妬の狭間で遠くから見てました。

同じ血の通った者として、顔には出さないだけで姉も実はアウトドア派だったのかもしれません。

表には出さなかっただけで、僕と似たような考えや思想があったのかもしれません。

姉は無言実行派、僕は有言無実行派。

姉から学ぶべきものは沢山あったはずなのに。

本当はもっと旅の話や姉の考えなど沢山聞きたかった。

今にしてはそう思います。

今からでも、親しく縁者らしく交流出来ないものか…。

たまにそう思います。

それでも幼い頃に出来上がってしまった互いの距離感は、もう万丈にしてどう崩すべきなのか分かりません。

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